【山名・コース】層雲峡 錦糸の滝 アイスクライミング 【期 間】 2019 年 2 月 28 日 【天 候】曇りのち晴れ 【形 態】 A・ C ・ P ・ 他 【性 別】 男性 1名 女性 1名 【メンバー】 千 Iガイド 【山行形態】 尾根 縦走 沢登り 岩登り アイスクライミング 山スキー 【地点時間】層雲峡駐車場 9:30 錦糸の滝 10:00 マルチピッチで滝の上へ 12:10 懸垂で降りる 12:40 駐車場に下山 13:30 〔記録者〕 千
【短信・感想】 千
前回のアイスクライミング後、もう一つ予定を入れて「しめしめ、今年の冬は何回もアイス に行けるぞ」とホクホクしていたのだった。しかし、2月というのに、連日の気温はどうだ! 暖気が続き、札幌近郊では氷瀑も溶け始めて、そこへ来て21日夜の地震にとどめを刺され た。これじゃ危なくて登れない!と。今日のアイスも、当初の予定では雷電にしていたが、 最近行った方の情報では、溶けて水がシャバシャバ、冬にシャワークライミングはいただけ ませんね。そこで、行先を層雲峡へ変えての決行でした。 いつもなら、層雲峡のアイスなら寒くてブルブルのはず・・・でも、本日の錦糸の滝。 ダウンジャケットを出すこともなく、目出帽も使わずに、イイ感じでマルチピッチを楽しめ ました。 今シーズン、最初で最後のアイスのマルチ。錦糸の滝は4ピッチでてっぺんまで行ける。 出だしの1ピッチ目が、一番長くてさすがにビレイ中は寒さを感じた。
リードで登るガイドのIさんの動きを注目して、適切にロープを出したり留めたりしなけ りゃならない。 そして自分が登る段になると、今度はギア回収の作業がある!夏のクライミングと違う点 は、氷にねじ込んだスクリューをクルクルと逆に回して抜き、中に雪や氷が詰まっていたら、 その場で直ぐに叩くか、棒を差し入れてそれらを除去することだ。そして、間違いなく腰に 着けたギアラックにカチャン!と格納する。ここまで済んで、やっと「ヨシ!」と確認の毎 回だった。手袋をした指先がカラビナに挟まる・・・アウターの上から付けたハーネスの腰 に、手早くぶら下げたいが、高価なスクリューハーケンを絶対に落下させたくないから、ど うしたって慎重になってしまう。こんな作業の積み重ねが、スマートに手早くできてこそカ ッコイイクライマーなのだろうが。「片手で出来るようになるといいですね」とは、なかな かハイレベルなご注進でした。
前回はトップロープで遊んでいたので、気楽にいい気になっていた自分を、まったくもっ て恥ずかしく感じた。心を鎮め、足元をよく見て無駄な動きをせずに上へ。 氷がしっかりと硬く分厚く、バイルが弾き返されるような部分もあれば、中の方を水が流 れていてスクリューを抜いた穴が貫通して、流水の音がシューシューと響いて聞こえるとこ ろもあった。バイルを打ち込んだ途端に、氷の周囲にヒビが広がって色が変わり、ヤバッと 顔色まで変わるような場面も。そんな時は無理をせずにそこを迂回して横の方へ移り、そう っと衝撃を与えないで騙しだまし静かに登る。こんな時、集中して乗り越えた後の快感が、 きっと脳に効くのでしょうね。 ヘマをしないように留意し、無心で登るうちに いつの間にか高度を稼ぎ、遂に滝の上まで到達し た。ガイド氏とがっちり握手の後、懸垂下降でス イスイと下りた。
青と黄色、2本のロープにお世話になった。スタ ート地点に戻ると時刻はお昼過ぎ、空は穏やかに 晴れこれ以上の長居は無用と帰り支度を整えた。 明日からは3月、これで今シーズンのアイスは 終わったな~。良い締めくくりの一日となりまし た。