2020-7-10~12 羅臼岳(木下小屋登山口)→硫黄山(カムイワッカの滝下山)縦走

【山名・コース】羅臼岳(木下小屋登山口)→硫黄山カムイワッカの滝下山)縦走、

【期間】 2020年7月10日~7月14日    【天候】 薄曇り、曇り

【形態】 A・ (C) ・ P ・ 他

【性別】 男性4名 女性1名

【メンバー】 CL:吉K、塩、佐k、多、柳 

【山行形態】 尾根 (縦走) 沢登り 岩登り 登攀 山スキー 

【地点時間】〔記録者〕 柳

 ・7月10日:札幌(野幌PA)8:15→15:50木下小屋

 ・7月11日:木下小屋登山口→羅臼岳→二つ池テン場

木下小屋4:10→4:58オホーツク展望→5:40co650(頂上5km手前)→6:05弥三吉水

→6:26極楽平(頂上4km手前)→7:28銀嶺水(頂上2.5km手前)→7:47羽衣→7:58

大沢入口→8:45羅臼平9:05→9:23岩清水→10:07頂上10:30→11:20羅臼岳頂上

11:40→12:31三峯テン場→15:30オッカバケ分岐→16:04二つ池テン場

行動時間:木下小屋→羅臼岳7hr10m,羅臼岳→二つ池テン場4hr24m 全行程11hr56m

 

 

・7月12日:二つ池テン場→硫黄山カムイワッカの滝下山

 二つ池テン場5:20→6:29南岳→7:07池塘→7:47知円別分岐→9:36第一火口分岐

→9:57硫黄山分岐→10:25硫黄山10:40→10:57硫黄山分岐→11:08co1400コル

11:30→13:14沢分岐→14:30新噴火口→15:40co500硫黄採掘場跡→16:31登山口

下山→16:47駐車場

  行動時間:二つ池→硫黄山5hr5m, 硫黄山→カムワッカ滝5hr51m, 全行程11hr27m


 ・7月13日:小清水原生花園他散策

 ・7月14日:斜里岳ピストン(報告書は別紙)

 

【短信・感想】   柳

 ダブルセブンのお爺さんの知床山行、登山中は常にミッテルで前後に助けて頂きながら何とか計画通り行動完遂、羅臼岳、硫黄山斜里岳は同行の皆さんは3年振りだとか4

年振りと言われていたが私は77年振りの登頂で天候は今一だったが素晴らしい思い出に残る山行になった。

 羅臼岳の登りは勿論、縦走路もトレースはしっかりしており、適時標識もありロストの心配は殆ど無い。この時期は特に数々のお花畑の群落が見事だった。

7月10日

野幌PAで車三台合流し途中のPA他で休憩、知床自然センターで山の状況を確認し木下小屋へ。小屋の野趣あふれた露天風呂で疲れを癒し各自持参の夕食。夕食後小屋の主人に山の状況を確認、縦走するなら二泊三日の行動を強く勧められその案で主人と合意。しかし我々内部では状況次第では当初の計画通り一泊二日案も健在。

7月11日

宿の主人のアドバイスで早朝4時出発。直ぐに結構な急登で慣れないザックを担いで喘ぎ喘ぎ、後続者に追い越されながら登る。樹林帯を抜けると多種多様なお花畑で花に関心の薄い小生でも感動。

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同行者は写真撮影に忙しく、老人の私は大沢辺りではひたすら登りに専念。羅臼平で食料はフードボックスに、ザックはキツネにいたずらされない様に岩の上にデポして頂上目指す。身体は軽いが岩の間をぬうように登るのは苦戦。

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頂上は10数人が休憩。一応雲海の上だが遠望は利かない。登頂記念の写真撮影。

簡単に食事をして羅臼平向け下山。

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羅臼平でザックを回収して三峯に向かって前進。羅臼岳の登山道は登山者が多く道も良く整備されているが縦走路は多少狭く誰も居ない。しかしこの縦走路も一面のお花畑、三峯のテントサイトでは昼過ぎで余力も有り自然に前進する事に合意。サシルイ岳北斜面の雪渓を慎重に下り末端で今晩の水確保。以降多少風に吹かれながら稜線を前進。

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相変わらずお花畑を見ながらの前進だが水を確保したせいでザックが重くオッカバケ岳手前の湿地を二つ池と早合点。テン場が無いので更に前進。ヒイヒイ言いながらオッカバケ岳を越えて前方に二つ池と先行者羅臼岳登りで追い越されたソロのベテラン?)のテント確認。救われた気持ちで進むも目前の割に結構遠い。

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やっとテン場に到着するも蚊が多く蚊取り線香のお世話になりながら各自夕食。本日の強行と翌日の行動に備え7時前には就寝。

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お花:エゾコザクラ、エゾノツガザクラ、白花アオノツガザクラチングルマ、メアカ

ンキンバイ、メアカンフスマ、シナノキンバイ、チシマフウロ

 

 

 7月12日

 今日は昨日より楽な行程と5時出発、南岳・知円別岳までは早朝の露を気にしながらの前進。ここでもお花の群落を楽しみながら進む。

知円別分岐からは様相が一変しヤセ尾根のザレ場が続く。

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トラバース個所は本来ならクサリが有りそうだがクサリは無くもろい岩肌を慎重につかみながら前進。風を受けながらの前進は少し恐怖感も有るがアルペン的で楽しい部分もある。

程なく硫黄山山頂への分岐の筈だが道標も無く、山頂付近からの下山ルートが有るかもしれない由でザックを担いで登る。山頂直下のガレ場にザックをデポして硫黄山に登頂。

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頂上には1パーテイ(6人?釧路労山)のみ。ここでも眺望はあまり無く、食料も途中にデポして無いので写真だけ撮って下山。

頂上直下のco1400コルで大休止。硫黄川の涸れ沢をco960付近まで下り左の尾根に取り付く。涸沢は僅か雪渓が残っているが登山道には全く雪は無い。一部涸沢の巻道は有るがトレースの不鮮明な個所も有り、出来るだけ涸沢を辿った方が良さそう。

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シレトコスミレ

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二つ池からの縦走路はこの硫黄川の涸沢の下り以外はトレースがはっきりしており羅臼岳の登り程登山道は整備されていないがロストの心配は少ない。

宿泊は国設知床野営場のロッジ(キャビン):電気のみ有り

お花:ピンクエゾツツジ、エゾノツガザクラチングルマ、シレトコスミレ、コマクサ他

 

7月13日

知床自然センターで色々知床の全般勉強、小清水原生花園では多種の花を観賞

お花:エゾノスカシユリ、エゾキスゲハマナスヒオウギアヤメ、エゾカワラナデシ

コ、エゾフウロハマボウフ、ムシャリンドウ、ハナショウブ

 

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小清水町にあるモンベル

 

ヒヤリハット:参考情報として】

脚の疲労

・荷物が重く行動時間が長くなると足の攣り(痙攣)とは別に膝・太ももが疲れてくる。

 今回右脚にズボンの上からエアーサロンパスを掛け、エアーサロンパスの効果確認の

為に左脚は掛けずにそのままで行動したが、ズボンの上からでも多少効果はある。

しかし掛けるならズボンの上からでなく直接かけた方が効果が期待出来そう。

 蚊の被害

 ・二つ池で蚊の襲撃を受けたが気温が13℃以下位になると蚊の活動が鈍る。

転倒

・ザックが重くザレ場の急登の下りでは後ろに転倒の場合はザックがクッションになり

安全だが、前のめりに転倒するとザックが乗っかってきて危ない。

危険個所はヘルメットがベストだが厚めの帽子又は帽子の中にタオル等入れる工夫も

大事

 テント内部の行動

 ・狭いテント内では湯をこぼさない様に細心の注意が必要、朝は不要な荷物はテントの外へ出して内部を広く使う。

 キツネの被害

 ・テントの外に登山靴等を置いていると夜にキツネに持って行かれる心配があるそう

です。昼間でも人が居ない場合ザックのデポは危険だそうです。今回は羅臼平では岩の上に纏めてロープで縛ってデポしました。