【山名・コース】 シャクナゲ(1074m)・ワイスホルン(1308m)
【期 間】 2023年2月17日(金)~19日(日)
【形 態】 A
【性 別】 男性2名 女性2名
【メンバー】 CL納Y、SL厚M、多D、渡B(元)
【山行形態】 山スキー
【地点時間】 〔記録者〕 会員番号№374 渡B(元)
《2/17・ワイスホルン・天候:曇り》
9:20登山口 12:00偽ピーク(廃止リフト935m)付近
13:00昼食 14:45登山口
《2/18・シャクナゲ・天候:晴れ・悪天》
9:30登山口 10:45チセ分岐 12:00シャクナゲ分岐(881m)
12:10ビーナス丘途上(登頂断念) 13:45登山口
【短信・感想】 会員番号№374 渡B(元)
《2/17・ワイスホルン》
平日とあって登山口(五色温泉へ抜ける道道の除雪エンドに除雪最終地点)には全く車なし。あいにくの曇り空だが、晴れ間を期待してスタート。トレース(林道含む)があり、方向を確認しながら、これを辿ってを歩く。気温が高く暑い。
トレースを辿り森林がなくなる辺りから、風が強くなる。時たまトレースがなくなり交替でラッセル。樹林がなくなると猛烈な風が雪交じりで顔を打つ状態。ラッセルがなくなりその分歩きやすくなる。
頂き方向、遠くに、最初はリフト終点跡かと思ったが、キャットスキーの雪上車(CAT)が見え、お客が降りている。その地点、リフト終点より少々上の偽ピークに辿り着いたところで登頂は断念。グローブが吹き飛ばれそうな中で、シールをはがし滑走準備。
スキー場後の広々としたゲレンデをよし滑るぞと踏み出したところ、スキーが滑らない。シールを着けたままのような状態。降ると少しは良くなるかと思ったが、湿った深雪の中で、スキーが進まず操作もままならない状況。他のメンバーも同じような状況。ワックスもってくればよかった思った。
キャットの連中のシュプールを辿りよっこらよっこら滑り降りる。全く滑らないと気を抜いていたら、スキーが雪に埋まって刺さり転ぶ。足が疲れる。
平場に出たところで昼食をとる。後は林道歩きでタラタラ戻りか思っていたら、短絡ルートがあるらしいとのことで、重い雪をラッセルするもルート先の沢が深く(半ば谷状態)、諦め林道に戻る。クタクタと歩いて登山口。お疲れ様でした。
宿は、サヒナのロッジ。夕食は暖かな食堂棟。リーダーの煮込みジンギスカンで乾杯。10時終身。ヘッデンの乾電池切れ(予備も切れ)で困窮のところ、Tさんからご恵与頂きました。「今度から気を付けます。」
《2/17・シャクナゲ》
本日は快晴。チセの登山口から入山。キャットスキーの外国人を乗せた雪上車を尻目にゲレンデの横を登る。
今日もはっきりとしたトレースがあり、黙々と歩く。チセをみると最早頂上付近に達する登山者の姿がみえる。風が強そうな様子。チセ分岐の手前で、滑り降りてきた高齢男性のスキーヤーとすれ違う。「風が強く、危ないから気を付けて」とのこと。空が真っ青で清々しい。チセのすそ野を過ぎて、シャクナゲ岳をみると頂きより上を日本海側から次々と高い雲が流れていく。風が強いのがよくみえる。ビーナスの丘から長沼方向へスキーかボードで降りるグループがみえる。850m台地の辺りまではまだ「まるで雪庇の形成過程をみているようだ。今日はビーナスの丘までだな」との話を聞きながら早く着かないかと思いながら歩いていた。
ところがビーナスの丘に取り付き登り始めた頃から、強風に加え、雲というかガスが急激に視界を遮り始めた。地吹雪でホワイトアウト寸前の状態になった。そのためビーナスの丘の登頂も途中で諦め下山を開始。視界不良の中、登り返しがあることも考え、シールを付けたまま降る。それほどの斜面ではないのだが、足元が良く見えないとこわい。
チセのすそ野を歩く登山者の姿は見えるのに、足元や滑る先が判然としない。リーダーの「まとまって降りるぞ」との声が聞こえるが、何とも気持ちが悪い感じで早く降りたいと気持ちがせく。シールを付けたままのボーゲン滑りのためもあるのか、滑っているのか、止まっているのかよくわからない。足元の雪がスキーで押し出されるのではなく、雪面ごと流れているようにみえる、錯覚らしい。気持ち悪さと怖さで尻ごみになり、2回も尻もちをつく。
何とかビーナスの丘の斜面をおり、チセのすそ野に辿り着く頃には風はきつくなくなった。空は曇りのままだが、大分楽な状態になった。それからは、シールを外し、気持ちよく滑走し下山。少々固く重い雪だったが、昨日に比べ格段に滑りやすかった。
下山後は、雪秩父温泉でイオウの香りを満喫し、本日もサヒナへ帰投。帰着そう雪中泊のためのテントを設営。夕食は、リーダーの水餃子鍋で乾杯。今晩も10時終身。リーダーに貸して頂いたシュラフのお陰で暖かく熟睡。
《2/18・帰宅(ツェルト梱包搬送の実習)》
ロッジ・雪中テント泊や強風の中での山スキーで疲労困憊したので、登山はせずに帰宅することにした。リーダーから折角の機会だからということで、要救護者をツェルトで包んで搬送する方法(シート梱包搬送)を学んだ。その様子は写真をご覧ください。
今回の山行では山の天気の変わりやすさやホワイトアウトの怖さを体感。適したシュラフがあれば雪中でも十分に暖かいことを実感。リーダー、メンバーの方々ありがとうございました。