2023-5-14 芦別岳(本谷ルート)(1726m)

【山名・コース】芦別岳 1,726m (本谷コース)

【期間】 2023年5月14日 【天候】 晴

【形態】 A・ (C)・ P ・ 他

【性別】 男性 2名 ,女性 1名

【メンバー】 CL二H(理), SL 二H(輝), 佐T(智)

【山行形態】 (尾根)  縦走 沢登り 岩登り 登攀 山スキー 

【地点時間】〔記録者〕会員№364 佐T(智)

4:55 山部自然公園駐車場→5:25旧道登山口→6:10ユーフレ小屋→11:45 山頂→12:45 雲峰山→

13:20 半面山→5:20 新道登山口 →15:25 山部自然公園駐車場 

【短信・感想】会員№364 佐T(智)

下山の事を考え新道登山口に近い場所に車を停める。

早朝は肌寒くアウターを着て旧道入口のある林道に向かって歩き出す。

鹿ゲートはあるが車で登山口ゲートまで入れるようで2台ほど車が停まっていた。

歩き始めると直ぐに暑くなりアウターをザックに仕舞う。

林道にはヒトリシズカがひっそりと咲いており、斜面側の肩には採ってくれと言わんばかりにアイヌネギが生えているが今日はロングトレイル、道草をしていたら明るいうちに帰れなくなるので見て見ぬふりで先を進む。

Co420m、危うくなったスノーブリッジをハラハラしながら渡り切る。

Co520m、右俣から流入する沢を丸太橋で渡ったところに滝を見つめる御不動様の石仏があった。

ということは、この滝は不動の滝か、、、。

  

石仏から急登の山道を登りユーフレ小屋の分岐に着く、ここから川へ下りユーフレ小屋まで河原歩きとなる。

しばらく河原を歩くと赤い屋根に石造りのユーフレ小屋が現れる。

薪を炊いた匂いがする。おそらく登山口に停めてあった車の先行者が小屋に泊まって炊いたのだろう。

小屋越しに稜線を仰ぎ見ると行ったことは無いがアルプスに来たような気分になる。

 

Co690m

で飛び石伝いで渡渉し、しばらく進むとゴルジュが現れる。

ゴルジュの中の雪渓は、ポッカリ口が開いており危険なので高巻くことにする。

備え付けてあるフィックスロープを使いながら壁のような斜面を攀じ登る。

下りもフィックスロープが無ければ厳しい急斜面で慎重に下る。 

無事高巻いて沢筋に下りる。ここでアイゼンを付ける。

雪の残った斜面をトラバースしながら進み、やっと本谷のスタートラインに着いた。

谷筋から仰ぎ見る山頂方向の眺めは非常に絵になる。

いくつか谷筋が入り組んできているが、Co790で「この岩が見えたら間違いなく本谷に進んでいる」という目印になるになる三角形の岩を二Hさんが教えてくれる。

この三角の岩を過ぎた辺りから斜度が急になる。 

Co940mあたりで、熊の足跡を見つける。

熊も本谷登るのか、ずっと一緒の方向だと嫌だなぁと思ったら足跡は笹地の方に消えて行った。

谷間の向こに十勝岳連峰の白い山塊が浮かんだように見える。

Co1180mで、やっと先行者の姿を捉える。4人パーティーのようだ。

Co1250mを越えた辺りから斜度が急になる。ここから修行となる。

先行者のトレースをありがたく使わせてもらう。

雪は柔らかいので大きな滑落は無いが気が緩めばズルっと滑り落ちる。

谷壁からの雪崩は落ち切っているようで、時々落ちてくる小さい落石に注意を払いながら高度を上げて行く。

雪は残っているが気温は夏山に近く汗が滴る、ザックを下ろして休憩したいが斜面が急で危ない。

足を止め呼吸を整え又進むを繰り返しながらの我慢の登りが続く。

  

無理が祟ったのか足が攣り這松帯に逃げてザックを下ろして休憩を取る。

水分補給と漢方で少し落ち着く。

雪が消えたガレ場が出て来たのでアイゼンを外してガレ場を登るが、登り辛くまた足が攣る。

二Hさん達に待ってもらい再び休憩をして回復を取る。

ガレ場をやめてアイゼンを付け直し雪渓に戻る。

無理せずゆっくり登っていると少し痛みが治まって来たのでホッとする。

最後の岩登りを終えて山頂に着いたのが11:45だった。

ここでやっと先行者とご対面、メンバーの一人は二Hさん達とネパールで一緒だった人だった。

山頂からの眺望は霞も少なく良い眺めで、痛みに耐えて登った甲斐があった。

  

下山を始めると旭川北高校の学生がバックステップで下る登山訓練をしていた。

我々も夏道ある尾根筋に向かいピッケルを使って慎重に下る。

  

雲峰山に辿り着き、昼食を兼ねて大休憩を取る。

行動食をとりながらくつろいでいると、二H輝さんが這松の中からシャベルとデポ旗の入った袋を見つけた。

おそらく、ここでテン泊して忘れたか雪で隠れて見失ったのだろう。

再び下山を再開する。

  オープンバーンの斜面を半面山までザックザック下る。

半面山に着くとソロの男性が座っていた。

ジルブレッタの愛好家のようでスキーを担いで登ってきたが靴底のラバーが剥がれたらしく靴を補修していたところだった。

我々は、その横でアイゼンを外す。

ここから尾根をひたすら下る。足の攣りも回復してズンズン下る。

いつもながら新道は長い、新道の登山ポストに忘れ物のシャベルとデポ旗を置いて駐車場に戻ったのが15:25、歩いてみたかった本谷に連れて来てもらった感謝を二Hさん達に伝えて、現地解散となった。