2022-9-22~23 表銀座縦走④ 3日目 槍ヶ岳(3178m)

【山名・コース】表銀座山行 3日目 槍ヶ岳(3,178m)

4日目 ヒュッテ大槍~上高地バスターミナルへ下山

【期間】 2022年 9月 22日(水)~23日  【天候】晴れのち雨のち曇り

【形態】 (A)・ C ・ P ・ 他

【性別】 男性 1名 女性 3名

【メンバー】 CL納Y SL 金K 宇N、厚M                【山行形態】( 尾根) 縦走 沢登り 岩登り 登攀 山スキー 

【地点時間】〔記録者〕  納Y 

3日目           山行 6時間48分    休憩   1時間10分    合計   7時間58分

ヒュッテ西岳出発05:46→07:10水俣乗越07:16→10:07ヒュッテ大槍10:11

→11:09槍ヶ岳山荘11:19→11:47槍ヶ岳12:37→13:44ヒュッテ大槍

 

4日目           山行 7時間48分    休憩   1時間16分    合計   9時間4分

ヒュッテ大槍出発06:39→07:06坊主岩屋下07:58槍沢・天狗原分岐08:35槍沢大曲り08:36→09:06ババ平→09:43槍沢ロッヂ10:02→10:27二ノ俣→10:37一ノ俣→10:47槍見河原→11:31横尾・昼食12:08→12:52新村橋→13:20徳澤園→13:22徳沢公衆トイレ→13:58徳本口→14:05明神館14:11→14:44小梨平14:51→15:00河童橋15:01→15:06上高地バスターミナル到着・タクシー乗車15:11→15:29沢渡茶嵐駐車場→15:43梓湖畔の湯

 

【短信・感想】    納Y

9/22 04:00起床し槍ヶ岳山頂の予報をチェック。山頂到着予想時間は正午頃の予報は気温7℃、曇り、風はやや強し。雨は無い!これまで台風の影響を考慮し予定を一日順延しこの日に備えてきた。いよいよ、槍ヶ岳アタックの日だ。05時太平洋側から登るご来光に槍ヶ岳無事登頂を祈願しスタートした。間もなく梯子、鎖場が現れ、細いがれ場、そして崩壊した登山道に掛けられた跳ねだしの木道の登山道を通過し水俣乗越に到着

タイムをチェックするとほぼ予定通り、休憩予定だったが水を補給し再スタート。

金子さん、厚母さんの当会精鋭は物ともせずにしっかり歩を進める。宇津野さんは高度に対する恐怖感など“どこ吹く風”か微塵も感じていない様子。槍ヶ岳登頂に不安があればヒュッテ大槍で待機するような話しもあったがパーティのモチベーションは最高潮、皆でアタック出来ることを確信した。東鎌尾根は岩登りと土留めを兼ねた階段を3点確保で登り下りを繰り返し核心部に入るもメンバーに怯みは無い。

ほぼ予定通りの時間に当面目標としてきたヒュッテ大槍に到着。

若干の休憩と装備をアタックザックに入れ替えて軽装備となり再スタートする。ここから90分ほどで槍ヶ岳山頂だが徐々にガスが濃くなり視界が悪くなってきたが難路は続く。槍ヶ岳に近づいているのは間違いないがどこからでも見えていた目標の槍ヶ岳が見えない。岩に白いスプレーで“100”と書かれている。どこまでが100mなのか?と思っていると突然“槍ヶ岳山荘”が見えてきた振り向くと槍ヶ岳山頂は頭上に見えていた。

 

11:10槍ヶ岳山頂への分岐で若干の休憩と水を補給しメンバーの体調に異変がないことを確認しアタック開始。岩登り、梯子、鎖場を繰り返し、最後の梯子に到着。呼吸を整え、15mほどの高さの梯子に手を掛け、確実な手運び、足運びで登り切ると槍ヶ岳と書かれた祠が見えた。山頂には我々の他に若者二名のみ。若者は登頂の喜びなのか裸になって写真撮影をし合っていた。我々の写真も撮ってもらい彼らが降りた後は我々だけの槍ヶ岳山頂。台風が無ければシルバーウィークで混みあう山頂なのだろうがその台風は通り過ぎ、ガスは濃く視界は望めなかったが風は無く誰も居ない山頂で暫しゆったりした時間を過ごした。自分としては初登頂だが恐らく二度とない贅沢な時間だったとこの山行を振り返る時に思い起こすだろうと心に刻んだ。

登頂四度目のレジェンド厚母さん、喜寿での登頂おめでとうございます。

三度目の金子さんは百名山踏破は終えているが今回の表銀座コースは初との事で参加。コースの下調べから移動のための走行ルート、下山後の百名山提案など八面六臂で支えて頂きました。この山行報告の末尾に添付しましたが金子さんが作った山行計画はいつも緻密で折あるごとに勉強させていただいています。下山後は下田山荘でお誕生日のお祝いを空路組と一緒にさせて頂きました。高貴登頂、おめでとうございました。

宇津野さんは山を始めて2年4ケ月での槍ヶ岳登頂は快挙です。コロナ禍で中々思ったような山行が出来ない中でしたが心肺と持久力の強さ、物おじしない精神力は禊ぎの修行で得たものなのでしょうか?今回は無事槍ヶ岳に登ることが出来ましたが基本を学ぶ上で岩入門、沢入門でスキルアップを目指してください。国内の山はどこでも登れると思いますが山の雑誌などで理論を身に付けると鬼に金棒ですね。

私も69才(古希)で初登頂が出来ました。ありがとうございました。

皆さんの情熱で台風を凌駕し表銀座縦走での槍ヶ岳登頂おめでとうございました。

バンザ~イ‼

 

四日目

9/23 この日も起床と共に天気情報をチェックした。

辻井さんに10年目にもらった気象神社のお守りを持ってきた。そのせいか、前日までは天気の神様に守られているように思えていたがこの日ばかりはどの予報を見ても下山中は雨天、9時から15時までは降水確率100%。気温は10℃以下、高度を下げれば気温は上がるが雨は上がらない…。

台風通過を一日待った戦略で素晴らしい展望に恵まれた。また、この日は槍ヶ岳が顔を出し見送ってくれている。十分に満足できる山行だったし雨の中の下山は目標を達成しての下山なので気になりはしない。雨具の装備をしっかりして名残惜しいヒュッテ大槍をスタートした。

 

 

台風が来ることを承知の上で札幌駅に集合し小樽からフェリーで出発した。

台風をどのように避けて安全に山に登るかをパーティで協議し検討した。結果、燕山荘到着と同時に台風一過の好天に恵まれ、雲海に浮かぶ北アルプスの絶景を満喫しながら表銀座を縦走し目指す槍ヶ岳に登頂できた。そんなことを振り返りながら上高地までの長い道のりを歩き続けた。槍沢ロッジ、横尾山荘、明神と山小屋ごとに休憩を取りながら予定の15時に上高地バスターミナルに到着。上高地が近づくごとに雨量は増え我々はずぶ濡れ。しかし、タクシーの運転手は気持ち良く誘導してくれタクシーに乗せてくれた。そこからは、マイカー回送で車が移動されている沢渡(さわんど)の茶嵐(ちゃあらし)駐車場へ直行。駐車場に着いたが雨脚は更に強まり雨具を脱いでいるのでタクシーから降りられない。結局、運転手はサービスで日帰り温泉の梓河畔の湯まで案内してくれた。感謝。

とにかく、無事下山完了‼

沢山の出会いと想い出多き素晴らしい山行でした。

台風に向かって北海道を出発した強い想いを結実させることが出来ました。

皆さん、ありがとうございました。

入浴後は気持ちを切り替え、空路組が待つ次なるステージ下田山荘へ車を飛ばした。