2020-10-22~25 七面山(1989㍍)・身延山久遠寺

【山名・コース】 七面山(1989m)・身延山久遠寺

【 期   間 】  2020年10月22~25日

【 形   態 】  Á:会山行

【 天   候 】  22日曇り・23日雨・24日晴れ・25日快晴

【 性   別 】  男性2名 女性4名

【 メンバー 】  CL吉d、SL金、鳥、星、柳、平

【 山行形態 】  尾 根

 

【短信・感想】                             10月22日/   平 

 

 新型コロナの影響でANAの4割近くが減便となり、予定していた札幌~静岡便も欠航となってしまいました。そこで羽田から電車を乗り継いで目的地に向かう計画に変更し、当初の目的を実現させることができました。

 山梨県は、新型コロナの感染者数が203人、死者が6人と全国的にも見ても少なく、効果的な対策が講じられている県の一つだろうと思います。我々としても、危ない東京を経由しますが、新型コロナに感染しない、そして感染させないように、マスクを着用し除菌液を持参して今回の山行に臨んだところです。

 当日は、エアドゥ012便が予定どおり9時半頃に羽田に到着。その後、京浜急行と山手線を乗り継ぎ、新宿からは中央線の特急あずさ19号で甲府へ向かい、甲府からはワンマンカーで今日の宿泊地である下部温泉郷へ・・・。

 到着した下部温泉駅は無人駅で切符の自販機もありません。駅前は本当に鄙びた感が溢れており、我々が泊まった駅前の「いずみ旅館」は人柄の良さそうな老夫婦が二人で営む本当に小さな宿でした。勿論近くにコンビニはありません。そこで、安着祝いの酒と肴を調達するためご主人に尋ねたところ、スーパーマーケットまで送り迎えをしてくれることになりました。

 ご主人は80歳ですが記憶力はまだまだしっかりしており、車の中ではこれまでに北海道から訪れたお客さんのこと、身延山の見所などについて話をしてくれました。

 宿では源泉かけ流しのお風呂を頂戴し、安着祝いを終えた後の夕食は、近くにある下部ホテル(日蓮宗推薦旅館・身延山指定旅館)のレストラン。温めた紹興酒を頂きながら美味しい中華料理を食し、本日の予定を滞りなく終えることができました。

 今回初めて中央線特急を利用し勉強になったことがありましたので、書き記しておきます。

 中央線の特急は全席指定となっており自由席はありません。我々が持っている特急券

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(座席未指定)は、乗車前に追加料金なしで座席の指定を受けることができるけれど、車内では座席指定を受けることができない特急券でした。したがって、特急券(座席未指定)で乗車した場合には、予約されていない座席を探して座る必要があります。そのため、座席の上には赤(空席)、緑(実車席)、黄(この先の停車駅から予約されている席)の3つに区分されたランプが点灯していました。

 そういったシステムを知らない我々は、新宿駅のホームに掲げられていた「中央線の特急は全席指定です」という大きな横断幕を見て、慌てて近くの自販機で指定席特急券を購入し、特急あずさ19号に乗り込みました。

特急券(座席未指定)と指定席特急券の2枚を持っていることがどうも解せないので車掌さんに聞いてみました(その時点ではまだシステムを理解できていなかった。)。そうしたら、車掌さんは、特急券(座席未指定)に誤購入のメモをし、甲府駅の緑の窓口で払戻しを受けてくださいと言ってくれました。

 甲府駅では手数料なしで1,580円の払戻しを受けることができ、乗車前に慌てて指定席特急券を購入したことが結果オーライとなりました。

 また、甲府駅から特急「ワイドビューふじかわ」に乗るべきところ、その前に入線していたワンマンカーに乗ってしまいました。

 そこで、下部温泉駅で降りる際、運転士にその旨を伝えると自由席特急券に払戻しのメモをしてくれ、身延駅で手数料220円を差し引いた440円の払戻しを受けることができました。

 身延駅の駅員さんによると、緑の窓口がないので本来であれば払戻しできないのですが、たまたま払戻金を上回る売上金があるので対応しましょうということでした。親切で柔軟な対応ができる駅員さんに巡り合えることができ、実にラッキーでした。

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 なお、払戻しは道内の駅でも受けることができ、手続きは1年以内に行う必要があるということでした。

 さらに、今回初めてKitacaSuicaの便利さを実感することができました。私は道内でしか使用できない時分にKitacaを購入したので、これまで道外で使ったことはありません。京急やJRで使えることは予想していましたが、身延山久遠寺から身延駅までの私鉄バスでKitacaを使用できたことにはビックリさせられました。

 

【短信・感想】                            10月23日/   柳

 

07:20いずみ旅館 → バス・タクシー → 08:12登山口 → 08:25羽衣の滝→

08:35神力坊 → 10:25中適坊 → 11:55晴雲坊 → 13:15和光門 →

13:35敬慎院

 

 話好きな宿の主人によると石原裕次郎も湯治に訪れた日本の名湯下部温泉。早朝から源泉かけ流しにつかり、盛り沢山の朝食で英気を養い小雨の中バスとタクシーを乗り継ぎ羽衣の滝がある登山口まで行く。滝と橋上から見る春木川の渓谷が素晴らしい。

 降水確率100%の小雨の中、止むかもしれないと淡い期待を抱きながら傘をさして出発。登山道は広く斜度は有るが歩きやすい。1丁目から最終50丁目までの道標を見ながら登る。途中に坊を含めて休み処のベンチがやたらと多い。少し歩くと結構きつく一般の信者さんが歩くにはかなりハードで休み処が多いのは当然と納得。

30丁目を過ぎると休憩の頻度が上がり雨も止まずに苦しい登高が続く。程なく立派な和光門にたどり着く。釣り鐘を鳴らす等ゆっくり休憩をし、そこからは多少下って今日の宿である敬慎院にやっとたどり着く。入口では管理人数人の出迎えを受け、乾燥室に案内され濡れた衣服等を乾燥させる。

 受付の人達は親切で色々案内頂く。コロナの関係で信者さんが少なく、多い時は1000人位泊まる由で聞いて来たが、今日は我々6人の他に1人だけ。待遇の良いのが納得。直ぐに入浴、その後お坊さんのお参りに参加してお勤め。日蓮宗の経?を初めて直で聴いたが早く教本を見ていてもどこを読経されているのかさっぱり分からない。

夕食は精進料理で慣れない凡人には物足りない。お酒・魚・肉類ご法度の由。風呂から上がって某氏が飲物についてお坊さんに聞いたのが功を奏したのか客人が少ないせいか分からないが、お坊さんから地元のお酒七賢(一升瓶)の差し入れ。大いに盛り上がり9時消灯ギリギリまで酒盛り。

 初めての宿坊での宿泊は記憶に残る一日で大変有意義で有った。

 

 

【短信・感想】                            10月24日/    鳥

 

07:10敬慎院 → 08:10~08:40七面山頂上 → 09:20~09:45敬慎院 →

10:00奥の院 → 10:40晴浄坊 → 11:45安住坊 → 13:057丁目休所 →

13:50角瀬登山口

 

 前日は段差があり、かなりきつい登り、私にとっては自分が試されているような、まさしく修行の山、皆さんに励まされながら何とかたどり着きました。

昨日雨で登れなかった七面山を今日登ることにする。七面山は法華経を守護する七面大明神を祀る信仰の山といわれる。先ずは敬慎院で5:30からの朝のお勤め、途中6:00にご来光というので途中退出し外に出る。富士山方向は雲が厚く、わずかに雲間からご来光が望めた。七面山の三角点のピーク(1983m)までは緩い登り、回りは林で囲まれ展望が悪く何も見えない。さらにこの先6m登るとピークがあるというので、3人は道を探しながら標識のない頂に登る。流石山好きなだけあるな~と感心する。林の中にサルオガセの木が沢山見られた。

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 七面山の表山道と裏山道の表情がまるで違い、表は段が多かったが、裏はとても道は広く単調で歩きやすい、ただ小石が多くて足元に気を付けながらの下山、きつい下りなので非常に膝に来る。奥の院、清浄坊、安住坊、7丁目と所々に坊の休憩所があり、多分お茶のお接待や土産物でもありそうですが、コロナによる影響で登山者が少ないのか、全て店を閉めていて、休憩用の椅子だけは利用できました。

 バスで下部温泉に戻り、荷物を預けていた宿に荷物を受け取り身延山に向かう。

 

 

【短信・感想】                            10月25日/    金

 

07:10山本坊 → 09:10~10:20身延山頂上 → 10:50山本坊  

 

10月25日、今日は身延山に登る。朝7時に荷物を宿に預けて、出発。

昨日までの山行で、足はパンパン、歩くのにも切ない状態。三門から菩提梯を登る。本堂まで287段の階段、楽な女坂に心を惹かれるも、誰も登るとは言わない。登ってみると何とか全員が急登の階段を登り終え、本堂へ、前回は他の観光客と同じく、お参りと外側からの見学のみでしたが、今回は本堂の中をぐるりと見学、その後、ロープウェイで山頂の奥の院思親閣へ、ご朱印をもらい、ここも内部を見学し、山頂へ、4カ所ある展望台を回り、北では、南アルプス赤石岳から、白根三山、鳳凰三山、北八ケ岳まで、南と東からは富士山が、今回の山行で初めての、青い空に雪化粧をした、お山がとても美しく、聳えていました。

 流石に下山は階段を避けて、少し長いが車道を下りて宿へ、途中に、『信心とは仏教を信じること、自分を信じること、心を清らかにすること、心を磨く事』の教えが、多くの教えを見た中で、心に残りました。

 朝が早かったので、駅まで戻り、朝食兼昼食をしっかりと食べ、帰途に着きました。

 

 

【短信・感想】           10月23日~10月25日/    星

 

 これまでの山行経験で、各地の霊山と言われる山の宿坊に泊めて頂く事は数々ありましたが、この度の七面山は日蓮宗のお山で50丁目にある敬慎院に宿泊出来ると言う事で、楽しみに参加をお願いいたしました。

 登山当日は朝から雨で、修行の気持ちで歩き続けておりましたら、一人の僧侶が下山してこられて、後10丁ほどですよ!と励まして下さいました。和光門が目に入った時は、今日はここまでだとホット一息!無事に歩けたことに感謝でした。

 寺院内のそれぞれの庵には歴史を感じさせる雰囲気に満ちていて、身の引き締まる思いが自然と湧いてきました。作務衣をまとった僧侶の方々のおもてなしも、疲れた身体に優しく、無駄のない動きと心づかいは修行で鍛えられたものと感動致しました。

  夕刻のおつとめでは作法もわからず緊張はありましたが、経文に書かれている文字には沢山の戒めがあり、独りよがりに生きている己への啓蒙かと感じました。その後は若い僧侶が寺院のお宝を丁寧に説明して下さいました。翌朝のお参りでは、途中でのご来光の拝観が許されて、彩雲に染められたような淡いご来光が見られ幸せな朝を迎えられました。

  最終日には日蓮宗の総本山である身延山久遠寺を一日かけて拝観してきました。山頂からは南アルプスの山々と淡雪を頂いた富士山が、この山行に華を添えて下さいました。

檀家ではありませんがこの体験を与えて下さった、吉田リーダーとお仲間に感謝でした。

【まとめ】                         吉d

 春からコロナ流行でほぼ諦めていたこの計画でしたが、柳川さの「行かないの?」の一声で行くことを決心しました。以前に両親が七面山登山をしており私も行ってみたいと以前から思っておりました。ズック靴に白装束の格好で両親は檀家の皆さんと多分、必死で登ったと思います。

 私も登ってみてそれが良く分かりました。

 今年のコロナのお陰かげで静かな山旅が出来ましたことは幸運と思います。

皆さんの協力で七面山と身延山に登って本当に良かったです。感謝です。

 私はこれを機にもう少し仏の教えを勉強したいと思うようになりました。

                                以上