《たいすけ》の山よもやま話 事前に避けよう山のアクシデント


楽しく快適に歩く山登りのコツ。事前に避けよう山のアクシデント(1)

                               岳 遊 子 

表題について(公)日本ガイド協会の研修を受けた。内容は周知している個所がほとんどだが、基本的な事項が多いので、下記の3項目について紹介します。


① 疲労を最小限に抑えて楽に歩けるコツ。
② アクシデントに対する予防策。

③ 起きてしまったアクシデントに対応する方法。

 

□説明
➀ 疲労を最小限に抑えて楽に歩けるコツ。


・登山に自信がないという方の声ベスト5
1. 辛くてすぐに休みたくなる、他の人について行けない。⇒歩行のコツを知る
2. 地図の行程時間内に目的地に到達しない。⇒自分の体力を知る
3. すぐに息切れする、他の人より呼吸が荒い。⇒登山の呼吸法を知る
4. 初めて行く場所が怖く、自分に歩けるか不安になる。⇒事前調査で山域の特徴を知る
5. 以前から運動が苦手で、身体能力に自信がない。⇒登山で必要な技術を知る

 

・事前の計画と準備に時間をかけよう。
1. 計画⇒自分の歩行速度は?コースタイムと「同じ」「速い」「遅いか」を知っておこう。
2. 調査⇒地図を参考に、安心して行ける山を実際に歩いてみよう。ポイント到着時間を手帳に記録しよう。
3. 比較⇒コースタイムと手帳の記録を比較しよう。同じ場所と速い場所、遅い場所が読み取れる。
すると、自分の得意な場所、不得手な場所が一目瞭然とわかる。

 

・体力に合った登山計画の立て方
1. 自分の登山レベルが分かっているか?
2. 以前の体力を基準にしていないか? 今の体力に合わせよう。
3. 登山計画は、逆算で作る。帰着時間⇒下山口⇒頂上⇒登山口⇒自宅出発⇒前日就寝時間
4. 登山毎に計画書を作成しているか?計画書を警察または各登山ポストに提出⇒これが登山届


・計画通りに進むためのチエックポイント
1. 歩行ペースは、会話できるくらいのペースが理想。
2. 計画した時間に沿って歩くこと、まず疲れないことが肝心である。
3. 歩行時間は、30分~40分歩いて5分休みのリズムが良い。
4. 休憩時間は、必ず水分、カロリー補給を行う。
5. 休憩中はザックを降ろし、腰を掛けマッサージなどして足の負担を軽減しよう(次号につづく)
講師:平川陽一郎氏 (公)日本山岳ガイド協会、危急時技術対応指導員