2019-08-18~19 楽古岳 メナシュンベツ川コース

【山名・コース】楽古岳 1471㍍ メナシュンベツ川コース

【期間】 2019年8月18日(日)~19日(月) 【天候】 曇り

【形態】 A・ (C) ・ P ・ 他

【性別】 男性2名

【メンバー】 CL吉 SL佐

【山行形態】 尾根 (縦走) 沢登り 岩登り 登攀 山スキー 

【地点時間】〔記録者〕𠮷  5:30楽古山荘出発→6:40尾根取り付き着

6:55登山靴に履き替え後、出発→9:00 1317㍍ポイント通過→9:30楽古岳山頂着→

10:00山頂出発→10:15 1317㍍ポイント通過→11:50尾根下に着→13:00楽古山荘

(登山口)着

 

【短信・感想】                                       吉

 

 楽古岳ではなく、神威岳の登頂を目指していた。18日正午前に札幌を出発し、浦河町荻伏から海岸線を離れ、神威山荘を目指し長い長い林道をひた走り、あと小屋まで数㌔というところで、下ってくるワンボックスカーとすれ違った。「林道に段差があり、通れないので戻ってきた!」との事。とりあえず行ってはみたが、ご覧の通りである。

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通過方法をあれこれ模索はしたが、スタックした時のスコップ等も持ち合わせていない事もあり、諦めることにした。すでに16時近くになっており、近くで山小屋のある山となると楽古岳しかない。と話はすぐにまとまり楽古山荘に宿泊し、翌日楽古岳に登ることとなった。

楽古山荘には先ほどのワンボックスカーが駐車しており、本州からの7名の団体ツアー客であったが、広くて美しいこの小屋では快適に過ごすことができた。ツアーグループは「ペテガリに登りに来たが、台風のため暑寒別岳に変更し、台風が去った後、神威岳に来たが、林道通行不能のため再度、楽古岳に変更してきた」との事であった。

 

翌朝、団体が出発後、静かな出発となった。出発してすぐに渡渉がある。前日様子を見に行ったが、「登山靴で何とか渡れなくはないが、失敗すると靴内も濡らしてしまいそうな水量」といったところである。そして全部で6回の渡渉がある。

佐さんは昨年も登頂しており、「サンダルで渡った。尾根取付き地点まで、サンダルで問題ない」との事だった。

私としては初めての経験であった。沢用のネオプレン靴下+サンダルで実際に渡渉してみると中々快適である。

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サンダルにもよるのだろうが、思ったほど滑らない。このまま尾根取付き地点までの1㌔強をサンダルで歩いて、6回の渡渉で、問題はあまりみられなかった。ただ、砂がサンダル内に入ると足は痛いので靴下は必要であるし、またサンダルにかかとがあるものが良いようにも感じた。しかしツアー客は全員登山靴を履いて出発し、ガイドの二人のお兄さんだけが沢靴を履いていた。「たぶん背負って渡ったのだろう?」と二人で話していたところである。

 

 6回の渡渉後は登山口に履き替え、いきなりの急登である。最初は小さくジグを切り、

登っていくが、そのうちほぼ直登である。岩が少なく急登にしては登りやすいがかなりの急登である。天気予報は「A」なのだが、空はどんよりとし、周囲は樹林帯で笹も多く、眺めるものは何もない。ゆっくり登っても標高をドンドンと稼ぎ、GPSの「ただ今○○㍍です」の案内が頻繁に聞えるような気がする。

 書籍には「1100㍍付近では稜線方向の展望が開け・・・」と書いてあったが、何も見えない。

 急登を登り切り、1317㍍の肩に出た。ここで急登は終わる。進路が大きく右手に折れ、今度はハイマツやダケカンバをかき分けながら進むと、何と急に青空がチラリと見えてきた。急に元気が沸いてきて、前を見上げると、何とハイマツの向こうにきれいなピラミッド型をした山頂が青空をバックに聳えていた。

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しっかりとした登山道はあるが、ハイマツが覆い被さり、登山道は見えない。ハイマツに覆われた緑の山頂が印象的であった。

 
 山頂の標識には面白い彫り物がある。男の子と女の子の裸の彫り物である。

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ツアーガイドの一人がボサッとつぶやいた。「わかった!裸の子、つまりラッコ、楽古岳!」

近くにいた登山者から「オーッ!!」と声が上がった。

 

 ガスで眺望は望めなかったが、空だけは青空で頂上だけとっても暑かった。

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急坂の下りは思いの外つらいものがあり、靴紐をしめても足が前寄りになり、つま先が痛かった。

 下山後は、うらかわ優駿ビレッジAERU で汗を流した。帰り道は、佐々木さんの競馬談義

が面白く、今度、道東山行に行った時は、ばんえい競馬だとちょっと思った。

 

ヒヤリハット

 数回の渡渉があったが、登山靴での渡渉は無理である。対策を立ててないと戸惑う事になったと想像される。事前情報収集が大切である。