2019-08-30 漁岳(1310m)

【山名・コース】 漁岳(1,310m)

【期 間】 2019年8月30日 【天候】曇

【形 態】 A・C・P・他

【性 別】 男性2名

【メンバー】 吉CL・竹SL

【地点時間】 [記録者]   竹

    ◎林道ゲート出発7:55→林道終点着8:41→漁川入渓地点9:05(高度750m地点)

     ◎漁川750地点出発9:10→1,020mの二股10:50(左沢をとる)→1,060mの二股11:05(左沢をとる)→1,111m休憩11:25(水流は無し)→1,130mの二股11:40→1,150m地点11:50

     ・ここで頂上までの距離160mを残し下山決定とする。

     ・下山1開始1:50         750m地点13:50

      この後、この場所でザイルワークを練習して15:00林道ゲートに向けて

      出発した。

 

【短信・感想】     竹

 

 今回の「漁岳」に臨む大きな目的は二つあった。

 一つは、今年の6月に会山行として実施された「岩入門・沢リード入門訓練」に参加したが、この時受けた指導を実体験の中で身に付けたいという思いがあったからだ。

 もう一つは当たり前であるが、山屋なら頂上を極めたいという思いその物だけである。今回の「漁岳」は、吉SLで二回目、竹は四回目の挑戦であるが未だにピークを踏めずにいたのである。機会があるならば自分のスピリットを試し、目的を達成したいと思うのは当然である。

 昨年の「漁川本流」の会山行は雨のため、途中から断念し撤退となったが、このとき見た、沢の変わりようは本当に酷いものであった。台風のためか昔の綺麗な滑床や滑滝は、見るも無残に崩壊していた。ここは最早心を動かされる水線は何もなく、あるのは大石が重なり合うゴーロ状の川原化とかした汚い沢だけだったのだ。

 今回はこの崩壊した沢筋を進むのではなく、昔の核心部は全てパスして漁川の右岸を走っている林道を利用して進み、高度750m地点で漁川に入渓する方法を選択したのである。

 

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 「漁川」沿いに付いている林道は、国道から入って500mほどでゲートがあり、そこから先は車での進入はできない状況にある。私達はゲートから歩き始め、出合いの入渓地点までは約1時間10分ほどで到着した。林道終点からの山道も所処にピンクテープが貼られて、迷うことはないと思われる。

 

 750m地点の沢に入ってすぐに二股が見えるが、水量の多い左をとって真っ直ぐに進んで行く。相変わらず大きなゴーロ状が続いていて歩きづらい。

 漁川ルートの難易度が高い理由は、連続の小滝も含めてゴーロ状が急登で、足を運ぶ難しさがあるからだろうと思わずにはいられなかった。

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 高度925mでは15mほどの滝が現れ、左側に設置ザイルが張ってあったが、岩そのものに掴みやすいホールドがあり設置ザイルを使わずに直登した。

 

 1,060m二股は左沢をとるが、ここまでは約2時間の登りを費やした。この後1,111mで休憩をとるが、水流はすでになく沢筋にかぶさる笹状を掻き分けて進んで行く。

 高度1,1150m地点で、時間は11時50分となり、残すところ頂上まで160mと迫ったが、後1時間半は要するであろうと判断し、この地点で下山決定とした。

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 全体として、登りにおいてはランニングビレイをとる箇所は一つもなく直登できることを確認した。下山については危険と思われる箇所が一か所あり、懸垂下降を行った。今回も登頂にはならなかったが水源がないところまで通過でき、沢の全容はつかめることができたと感じる。次の挑戦に繋ぎたいと思う。

 また750m地点まで下山した後、1時間程二人でザイルワークの実施訓練を行った。1つはビレイ支点を離れた場所にとらざるを得ない場合の、ビレイ方法のやり方を練習した。

 二つ目はランニングビレイの時、結び目がカラビナを通せない時の安全方法を確認した。

 今回は「登頂の挑戦と、ザイルワークの勉強」と一粒で二度美味しい、本当に有意義な山行であったと思います。

パートナーの吉CLに心から感謝申し上げます。

 

[ヒヤリハット]

     なし