2019-08-31 ニセイノシキオマップ川(天国の階段)ニセイカウシュッペ山

【山名・コース】ニセイノシキオマップ川(天国の階段)ニセイカウシュッペ山

【期間】 2019年8月31日    【天候】 晴のち曇りのち雨

【形態】 A・ C ・  ・ 他

【性別】 男性 4名 女性 3名

【メンバー】 千 他会(SMC)の山行

【山行形態】 尾根 縦走 沢登 岩登り 登攀 山スキー 

【地点時間】7:40登山口発 9:00夏道下降点 10:30入渓 11:40 F1 12:00F2=天国の階段 13:30F3 15:50源頭部 16:40夏道合流 18:30下山

〔記録者〕   千

【短信・感想】

おなじみのニセイカウシュッペ山の大槍に突き上げている、急峻な沢、ニセイノシキオマップ川、通称天国の階段に憧れを抱いて、登って来ました。層雲峡側の入り口から遡行すると、前半はブタ沢と呼ばれるおもしろくな~い部分を延々と登ることになり、下りも沢を下るので時間が押すと危険、などの考慮より夏道を1550mまで登ってから、ニセイノシキオマップ川に向かって、薮の中を下って行くというルート選択をした。これなら、登りたい部分だけを体験して、稜線で夏道に合流すれば下りも尾根道を辿れるという安全策だ。こんなイイとこ取りのプランが提出されると、迷うことなく「行きます!」と挙手する私であった。チャンスは逃すな!この夏は、沢登り機会に恵まれて毎週末欠かすことなく沢三昧で幸せだ~♡こうして迎えた当日、自宅を早朝3時半に出発の約束で、車を待つと、なんと運転役の相棒さんが寝坊をして・・・というハプニングスタートだった。でも高速道路経由で無事に登山口へ7時頃到着だった。どんだけ飛ばしたのよ~?!

 中略して、夏道経由、下降点から薮沢を一直線に駆け下り目指すニセイノシキオマップ川に入渓だ。夏空が青く、陽は照り暑い。CO1200辺りから見上げるとロウソク岩が、チクンと針の様に天を突き刺している。あそこを目指して登るんだな。伏流のガレ沢を詰めて行くと、F1が待っていた。水、ザーザー流れ落ちてます。ここは空身になってSLが身軽に先行し、ロープで確保してくれた。後のメンバーは、順に行く。水流の中を行くからと雨具を着たのに、袖口の締めが甘かった私は、ホールドを持った途端に手首から脇の下まであっという間に水浸し!しかも、滑るスタンスに二度もズルズル落ちを食らいました。

 クッソー、こんなはずではなかろうもん、と悔しがりつつ滝越え終了。直後より始まるF2こそが『天国の階段』と呼ばれる長く続く滝だ。岩はヌルヌルしていた。毎年のように登っているらしいCLは、いつもはこんなじゃないと言う。用心して登らねば!一歩ずつ慎重に足を運べば、怖さはない。振り向いて後方を見ても、私は別に恐怖感はなかった。しかし、侮れない傾斜とヌメリだ、一瞬足元の滑った私はズル~!ッと落ちて直ぐに止まった。止ったから良かったけれど、もし勢いがついてしまったら?そう思うと、肝を冷やす話・・・それを眼前に見ていたリーダーの顔が青ざめたような?口がパクパクしていた。

 以後は順調に確実に登って、ついにF3が現れた。この滝越えが核心部、左右のどちらを攻めるか数人が代わる代わるトライし、突破ならず。濡れて滑る岩に、乏しいホールド。行き詰るパーティを導いたのは、F1でもイケてた空身のSLだった。ハーケンを打ち足して、見事滝上へ。ここは、落石し易くて登るのを下で見上げている時にも何回も、ラク

相当危なかったが、運よく誰にも当たらなかった。絶対に当たりそうもない安全な場所に各人が移動して、見守った。確保されて登り、越えた後は稜線まであと少し?と思いきや実はここからも不安定な岩コロが沢山散りばめられた沢登りが続いていた。手、足をひとつずつ確かめながら、決してラクを起こさぬ様に集中して行く。だから飽きることはなかった。集中力を途切らさずに源頭部まで登れた自分を内心ホメ乍ら、とうとう稜線部の岩まで到着!下からは、尖った細い岩に見えたが近くに来たら大きな岩壁のようで、随分と違う姿だった。まぁ、よくある話。向こうの方には格好いいアンギラスの背中がギザっと見えていた。今日の予報では、14時過ぎから雷雨の脅しがはいっていたので、この時点でまだ降られていないのは、本当に幸いな16時頃。それでも、ニセイカウシュペの山頂や、稜線付近の岩峰がまだ見えるものの、ガスも広がってきて空気は湿っぽくなってきた。

 夏道に合流し、下山できるのは何時になるだろう?今のうち、電波の有る稜線部から

沢遡行部分の無事終了報告だけでも入れておこうと、会長と山行部長にメールを送った。

 道なき道を進み、夏道に合流したら後はもうサクサク下るのみだ。前を行くえっちゃん跳ぶように速いなぁ~、薄暗くなってきた林の中を雨の音が大きく聞こえるけれど、樹木のおかげでそれ程叩かれもせず、ヘッデン灯して下った。車に着いたのは、18時半。

 行動時間は11時間弱。タフな一日を満喫した・・・・

 

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