2022-3-31 狭薄山(1296㍍)

【山名・コース】 狭薄山(1296m)

【 期   間 】  2022年3月31日

【 形   態 】  B:サークル山行  

【 天   候 】  快晴・無風

【 性   別 】  男性5名 女性2名

【 メンバー 】  CL吉K、SL藤田T、佐T(俊)、松U、佐K、多D、平N

【 山行形態 】  尾根歩き  ツボ足(アイゼン使用)

登り5時間10分 下り3時間50分

 

【短信・感想】    平N

 ようやく春めいてきた3月31日は快晴無風、絶好の登山日和です。今回の山行は狭薄山です。これまで話には聞いていましたが、札幌岳の近くにあるサウス(South)、音の響きからすると札幌岳の南峰なのだろうくらいに思っていました。今回の山行で狭薄山が漢字名だと初めて知りました。調べてみると、アイヌ語の「山が狭まってこだまする」を意味するサヌシが変化したものという説があるようです。

旧情報館に集合し、登山口である中山峠途中の望岳橋の駐車場に到着したのが6時15分。広い駐車場はまったく雪がない状態、平日であることもあって我々の2台以外に駐車している車はありません。CLの吉Kさんが斜面を覗き込み雪の状態を確認した結果、スノーシューをザックに括り付け、アイゼンを装着して進むことになりました。

準備を整え出発したのが6時30分。まずは駐車場から標高差238mの急斜面を下った林道を目指します。朝は雪が締まっているのでアイゼンの効きが良く順調に降りて行けますが、帰りの登り返しを考えると不安になってきます。途中の林道と交差した地点で衣服調整し、目的の林道に到着したのが6時55分でした。

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その後はしばらくなだらかに下っている林道を進むことになります。途中のアサヒビールの森の看板を見ながら歩を進め、7時50分取り付く斜面に到達しました。急斜面を登った標高600m辺りでトレースが2方向に分かれているのですが、右側に進むべきところを何の疑問もなく左側に進んでしまいました。後で考えると分岐を示すピンクテープがあればと思いました。(狭薄山の場合、大峰山との分岐以外では迷うことがないことから、ピンクテープを見掛けることはほとんどありませんでした。 )

標高635m地点で小休止し、位置確認をしてルートの間違いに気付きました。早速、右側にルートを変更しトレースのない雪面を進むことになりました。トレースのない雪面は、デブの私にとって歩きにくいことこの上ありません。トレースの有難みを実感させられた次第です。

本来の進むべきルートに辿り着いたのが8時40分、標高641mの地点。ここから次のポイントである標高888mに向かいます。途中では木々の間から後方に羊蹄山、その手前の中岳と無意根が見えてきました。8時50分、狭薄山の頂上が顔を出す標高888m付近に到着し小休止。ここからは右側にオロフレ岳や白老三山がくっきりと見えていました。

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その後40分ほどで1036m地点に到着。ここはまさに絶景ポイントでパノラマ状態です。札幌岳、定山渓天狗岳余市岳の山々を臨むことができました。

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 この先は細尾根に入ります。右側の雪庇に気を付けながら、小さなアップダウンを繰り返して歩を進めて行きます。頂上が近づくにつれて眺望が広がり、疲れている体を癒してくれます。そして、頂上に着いたのが11時40分、360度の大パノラマが広がっていました。恵庭岳、漁岳、三角山、遠くには暑寒別岳、夕張岳、芦別岳まで見ることができます。

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 集合写真の後、ゆっくりと昼食タイムを楽しみ下山を開始したのが12時10分。

標高1031mまで降りたところで熊の足跡発見、子熊の足よりも大きく、親熊の足よりも小さいといった感じでした。標高960m付近でトレースが2つに分かれているの

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をまたも見逃し、大峰山に向かう右側のトレースを進んでしまいました。標高910m付近で左側にルートを変更し、13時20分に標高888m地点に到着。その後は位置確認をしながら歩を進めていたところ、またも熊の足跡発見。笛を吹きながら下山を続け、14時15分に標高530m付近の林道に辿り着きました。(春の訪れと共に熊が行動を開始する時期を迎えています。これからはクマ対策(熊除けスプレイや鈴)をした山行が必要なようです。)

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 ここからは緩やかに登る林道が40分ほど続きます。その間、最後の急斜面のことが頭の中に居座って緊張を強いられました。標高493mの取り付き地点に到着し、最後のひと踏ん張りに向けて小休止。

気合を込めて標高731mの駐車場まで急登をゆっくりと進んで行きます。頑張りの甲斐があって駐車場に到着したのはちょうど16時でした。

 総距離14.6km、所要時間9時間30分、登り1200mの辛い修行でしたが、素晴らしい景色を堪能できた山行でした。