2019-07-15~17 ニペソツ山(幌加温泉コース)

 

山名・コース】ニペソツ山(幌加温泉コース)

【期間】 2019年7月15日(月)~17日(水)【天候】曇り

【形態】 ・ C ・ P ・ 他

【性別】 男性3名 女性1名

【メンバー】 CL吉 SL佐、多、藤

【山行形態】 尾根 縦走 沢登り 岩登り 登攀 山スキー タケノコ採り

【地点時間】〔記録者〕 佐

7月15日 糠平温泉キャンプ場着 16:00

7月16日 往キャンプ場発4:00、幌加温泉登山口発4:30、三条沼6:10、

展望台7:40、尾根9:10、ニペソツ山頂上着11:20(6時間50分)

      復頂上発11:50、尾根14:00、登山口着18:00(6時間10分)

7月17日  糠平キャンプ場発8:00、

【短信・感想】 佐

f:id:hyakumatu_sapporo:20190926104026j:plain

f:id:hyakumatu_sapporo:20190926104039j:plain

  • ネットでヤマレコの山行報告を読み、車で登山ポスト、トイレのある正規の登山口より林道を更に2キロ先まで行けるとの情報を得ていたが、前日、糠平温泉にある東大雪自然館にニペソツ山の情報を得に行った際、自然館の担当者から「2~3日雨が降ったためぬかるんでおり、車高の低い車は腹をする可能性がある」との説明があったので、正規登山口に車を置いて、登山開始。他の車はなかった。ところが、林道にはところどころに水たまりがあるだけで、危険個所もなく、普通乗用車でも通行には全く問題がない状態だった。この区間は徒歩で30分掛かり、往復1時間損をしたと云う気分。最終登山口には10台ほど停められる駐車場があり、2台駐車してあり、さらにその後2台が来た。
  • そこから「ニペソツ山頂5キロ、幌加登山口2キロ」の標識がある登山道に入った。登山道は前日までの雨でぬかるんでおり、滑り、登山靴はドロドロ。途中、三条沼付近に来た頃、ガスが晴れて青空が見えてきたので、ニペソツ山の雄姿が

    f:id:hyakumatu_sapporo:20190926104136j:plain


    見られると皆、テンションが上がり、勇んで登るも、上に行くにしたがい、またガスが濃くなり、ニペソツが一望できるであろう展望台でも何も見えずがっかり。結局、ガスが晴れたのはその時だけだった。そこからガスの中、ハイマツと岩の細尾根を登って行った。この辺まではあまり急登はなかった。しかし、そこ

    f:id:hyakumatu_sapporo:20190926104225j:plain

    から少し沢地形に下りてからが急峻な登りである。ここはお花畑であり、様々な花が咲き誇り、高山植物に詳しい私以外の3人が歓声を上げる。詳しくない私も見惚れる。晴れていれば如何ばかりか。この地形の最後が超急斜面で、また滑り、固定されたロープや笹、ハイマツにしがみつき、ようやく登った。これを登りきると尾根に出た。ここに「ニペソツ山頂3.5キロ、幌加登山口9キロ」の標識。ここまで4:40分

    f:id:hyakumatu_sapporo:20190926104320j:plain

    f:id:hyakumatu_sapporo:20190926104744j:plain

                    ウコンウツギ

    f:id:hyakumatu_sapporo:20190926104939j:plain

                 エゾノツガザクラ と チングルマ

    f:id:hyakumatu_sapporo:20190926105120j:plain

    f:id:hyakumatu_sapporo:20190926105211j:plain

  • ここからハイマツと岩の緩やかな尾根を30分ほど行くと十六の沢登山道との合流点で「前天狗 二ペソツ山頂5キロ、幌加登山口10キロ」の標識があり、そのそばに臨時のテント場があった(十六の沢登山道が通行止めとなったので、環境省の許可を得て設置したとのこと)。天気が良ければ、ここからニペソツ山の鋭角な山容がドーンと見えるはずも、ガスで近くのピークも霞んで、見分けが付かない。

    f:id:hyakumatu_sapporo:20190926105311j:plain

    f:id:hyakumatu_sapporo:20190926105327j:plain

     

  • 前天狗から山頂まで5キロだが、ここからが遠くてつらい。天狗岳をトラバースしながら天狗平まで岩場を登る。ナキウサギの鳴き声があちらこちらで聞こえるが姿は見えない。天狗平からかなり下って、再度登りが続く。登山口からの標高差は1,183mだが累積標高差は2,950m。如何にアップダウンが多いか。この辺で数組の下山者とすれちがう。3時ころに出発したのだろうか。中には見るところ80才に近いと思われる女性2人もいたが「眺望はなかったが、滅多に登れる山でないので、山頂に立てただけで満足」と話していた。
  • f:id:hyakumatu_sapporo:20190926105424j:plain


    f:id:hyakumatu_sapporo:20190926105523j:plain

  • 登山口から6時間50分でようやく山頂に到着。登頂を祝して、皆でハイタッチ。頂上は東壁が大きく切れ落ちて断崖絶壁もガスでよく見えない。頂上に着いたら霧雨が降ってきた。頂上に30分ほどいて、下山開始。
  • 途中で霧雨が若干強くなってきたので雨具を着た。天狗平への登り返しは辛かったが、登頂した安心からか、登りの時余り目に入らなかった高山植物にも目をやる余裕があった。更には、登りの際には鳴き声だけだったナキウサギの姿をようやく見ることが出来た。前天狗の合流点を過ぎて、急勾配の下りが始まる登山口まで9キロ地点に出たのが、下り初めて2時間10分。登りもここから頂上まで2時間10分だったので、上り下りの時間差は無。如何にアップダウンが多いか。
  • 急勾配をロープを頼りに滑らないよう注意深く下りて、コルのお花畑、ハイマツの尾根を通り展望台に出た。ここからが遠い。ぬかるんだ道を延々と歩き、尾根を下り始めてから4時間、頂上から6時間10分でようやく登山口に到着。長かったー!登山口の駐車場にゴミが散乱していたので、連盟の自然保護委員である多田さん提案によりゴミを回収。糠平温泉に入り、汗と疲れを流し、キャンプ場に帰り、食事後、早々に就寝。

    youtu.be

  • 次の日は然別湖を通り東ヌプカウシヌプリの登山口の近くにある千畳崩の岩場にナキウサギを見に行ったが、鳴き声すれど姿は見えずだった。鹿追町神田日勝記念美術館に入場。「痩せ馬」や絶筆の馬の絵は迫力がある。NHKの朝ドラ「なつぞら」に神田日勝をモチーフにした人物が出ていると云うことで、観光客らしい入場者が目立つ。往復13時間半でヘロヘロで、眺望がなかったが、登頂できただけで良しとしよう。糠平キャンプ場の管理委託等をしているNPOの人によると、十六の沢林道の修復はまず不可能と云うことで登山道は幌加温泉コースのみとなるとのこと。再度登るとしたら、水を上げるのが大変だが、前天狗でのテント泊が余裕が持てて良いのでは。

ヒヤリハット

滑落すれば一巻の終わりと云う断崖絶壁の危険個所が数か所あり、慎重な歩行が求められる。