2020-03-22 信砂岳

【山名・コース】 信砂岳

【期   間】 3月22日(日)

【 形態】 A・ (C) ・ P ・ 他

【性別】 男性 2名 

【メンバー】 CL赤,佐(智)

【山行形態】 尾根  縦走 沢登り 岩登り 登攀 山スキー 

【地点時間】 〔記録者〕 佐(智)

7:00天竜橋出発→10:06山頂到着→10:25山頂下山開始→12:10天竜橋到着

【短信・感想】                          佐(智)

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 AKさんとは初となるスキー山行、天竜橋に集合し7:00に出発する。

地図には河川の表記は無いが小川があり渡渉となる。

雪不足と雪解けの加速で小川はパックリ口を開いている。

渡れそうなスノーブリッジを見つけるも脆そうで、ビビりながらスキーで渡る。

渡渉後直ぐに尾根に取りつき後は尾根をひたすら登っていく。

AKさんのゆっくりとしたリードで進む。

雪は絞まっておりスキーで5~6cm沈む程度なので軽快に登る。

今日は天気が良く気持ちが良い、尾根は木が疎らでスキーに良さそうだ。

帰りにどこをどうやって滑ってやろうかなど考えると自然と顔がニコニコになる。

450mまで標高を上げると左手に483峰の連なりが見え景色が良くなる。

630mまで登ってから振り返えると留萌方面の山並みが一望できた。

左手に立派そうな山があったのでAKさんに聞くと、山名はよくわからないが標高だと600~700m程度の低山だと思うとの話、地図で確認したところポロシリ山だった。

700mあたりの標高までくるとカリカリな斜面になりエッジが効かないのでターンを切りながら慎重に登る。

780mからは平坦な雪原となり太陽の光に輝く雪原歩きは気持ちが良く、木々も疎らで見通しも良い。

青い空、白い雲、輝く雪原に映るダケカンバの影を眺めながら楽しくスキーハイクする。

このような楽園みたいな場所も吹雪いたら吹きさらしで何も見えなくなり退避場所も無い。エスケープルートも無いので時期と天候を誤ると一気に厳しい山になる。

山頂に見えたポコは山頂手前の904mポコでニセピークだった。

そこからやっと山頂が見えるのだが、どこが山頂かわからないほど平坦な山頂だ。

とりあえず標高が一番高そうな場所を目指して進む。少し風が出て来たのでフードを被る。10:06山頂到着、遮るものが無くまさに360°のパノラマで、真南にクジラが横たわったような山容の恵岱岳が聳え、その隣に南暑寒岳、さらに奥に真っ白な群別岳が見える。

残念ながら暑寒別岳の頭は雲がかかって見えない。

暑寒別岳の右側遠望には雄冬山と増毛天狗岳が見える。

登って来た北方向の眺望は雪原と低山、遠望に海が見える程度で特筆する点はあまり無い眺望だが広々としてそれはそれで気持ちが良い。

山頂標識は無くGPSで山頂と思われるあたりを探すと白樺にピンクテープが付いていた。

山座同定をしながらしばし眺望を楽しみ写真を撮る。

休憩をとるには風が冷たく寒いので少し下がったところで休もうということになり、20分ほど山頂に滞在し早々に下山する。

平坦ながらも多少は勾配があるので下山の進みは早くサクサク下り904mポコまで下って昼食をとる。

その後もシールを付けたまま進み780mからシールを剥がして滑走に入る。

決して良いコンディションではないが、まあまあ楽しんで滑れる雪質だ。

貸し切りのゲレンデに思い思いにシュプールを描きながら下る。

AKさんの滑る姿を初めて見たが山スキーで鍛えた滑り方で、味があり自分よりは遥かに上手で綺麗なシュプールを描いていく。

今年から始めた数少ない山スキーの経験で今日が一番滑りを楽しめている気がする良いコースだ。

470mまで下ったところでザックを下ろしコーヒーブレイクにする。

ただのインスタントコーヒーだったがスキーの楽しい高揚感からか非常に美味しく感じた。

休憩後、再び滑走に入るが、この辺に来ると雪が腐り出して何でもないところでもコントロールが効かずよく転ぶようになる。

「これがフカフカのパウダーだったら楽しいだろうなぁ」などと思いながら解けてきた重い雪と格闘しながら滑っていく。

最期にスノーブリッジを渡り終え無事スタート地点の道々に着いたのが12:10だった。

素敵な山に連れてきてもらった感謝の気持ちをAKさんに伝え現地で別れた。

帰りは北竜側から国道275号線で札幌に向かう途中、雨竜の道の駅付近から今日登った信砂岳と恵岱岳が見える。

車を停めて「今年はこれが最後の山スキーになるかなぁ」などと思いながら白いのっぺりした信砂岳を眺める。

今回は時期が少し遅く雪質は今一つだったが、急過ぎず緩やか過ぎない斜面、滑りながら楽しめる景観、滑るのに邪魔過ぎない程よい疎林が下手っぴな自分にはちょうど良くすっかり気に入ってしまった。

札幌からは少し遠いが又訪れたいと思わせる魅力的な山だった。