2021-7-11 雨竜沼湿原と南暑寒岳(1296㍍)

【山名・コース】 雨竜沼湿原と南暑寒岳(1296m)
【期間】 2021年7月11日(日曜日)
【天候】 曇り少雨のち晴れ
【形態】 【A】・ C ・ P ・ 他
【性別】 男性2名 女性5名
【メンバー】 CL吉D、SL高M、松U、佐(J)、金、津、(会員外 城 ) 
【山行形態】 【尾根】縦走 沢登り 岩登り 登攀 山スキー 
【地点時間】 7:17登山ゲート出発→7:47白竜の滝→9:08雨竜沼テラス→
 9:35分岐点→9:45熊に遭遇(南暑寒別岳への山行中止)→9:50分岐点→
10:30雨竜沼テラス→12:00白竜の滝(滝つぼ)→13:07ゲート到着
        
【感想】370 津
今回は、佐(J)さんの友人が、お試しで参加し総勢7名となる。CLの事前確認で山開きが10日とわかり、翌日11日に日程変更した。前日まで心配していた天候も、何とか回復の見通しで午後から晴れる予報。
ゲート出発時は、曇り時々雨粒がパラットくる程度。
もやが出ており、周囲の景色は見えない。
高Mさんを先頭に、お試しで初参加した城戸さんも2番手でぴったりついて行く。
標高850m,「北海道の尾瀬」とも呼ばれる雨竜沼湿原の入り口ではヒオウギアヤメが立ち姿美しくお出迎えしてくれた。

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整備された新しい木道は縦張りになっており、慣れない為か少し歩きにくく感じる。
幻想的なもやの中、しっとり濡れた白いワタスゲが一面に広がり、所々にエゾカンゾウの橙色がアクセントとなっている。
残念ながらエゾカンゾウの群生は見られなかった。
テラスで少し休み「ここから、南暑寒別岳に向けて今日の本番ですよ!」との声掛けがあり心の準備をしつつ、ゆったり湿原を巡り始めた。
以前は笹が多かったが、今回は草原のようになっていて沼も減っている印象だった。沼には固有種のウリュウコウホネの姿もあり、佐(J)さんが「これは珍しいお花だよ!写真にとってね」と教えてくれた。

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雨竜沼を後にして展望台へ進もうとした時、前方から女性二人組が慌てた様子でこちらに向かってくる。
「熊がいます!」「すぐそこの木の下に熊がいて、今こちらを見ていました!まだ近くにいます」と言う。
全員で彼女たちが指さす方角を、見つめていると風もないのに笹薮が揺れている。
「あっ、出てきた!あそこ!」と松Uさんが指し示す前方には、木道を横断する大きな熊が私達をちらりと見ていた。
これから私達が向かう方角と同じ方向に、熊は悠然と進んで行った。

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距離にして30~50m前方、熊の体長は2m位だろうか?「こんな至近距離で熊に遭った事は、今までない」と、ベテラン方々もいう程の間近での遭遇だった。
暑寒別岳への山行は中止とし、来た道を引き返す。

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下山時には晴れて、脇に流れる川を見ることができた。
行き道では上から眺めていた「白竜の滝」を、時間があるので滝つぼまで降りてみた。
マイナスイオンを全身に受けながら、涼しさと、景色の美しさに、ゆっくり皆で休憩する。

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入念に準備、計画して下さった吉Dさんの山行が、残念ながら途中で中止になってしまったが、二度と経験できない(経験したくない)至近距離で熊に出会ったことが笑い話になって良かった。
雨竜沼の変化の様子も見ることができて良かった。
本来の計画になかった「白竜の滝」もかなり良かった。
貴重な経験ができた山行だった。ありがとうございました。

ヒヤリハット
雨竜沼湿原から展望台に向かう手前で、木道を横断する熊と至近距離(50m位)で遭遇し、全員が目視確認する。
熊は、我々の進行方向と同じ方向に歩いて行ったこと、前日の7月10日にもクマ出没の目撃情報があり、南暑寒別岳はさらに遭遇の確率が高い事からこれ以降の行程を中止とした。