【山名・コース】クワウンナイ沢 天人峡コース
【期間】 2021年 8月20日(金)~8月23日(月)
【天候】 20日・21日・22日晴れ・23日曇り時々小雨
【形態】 A・ C ・ P ・ 他
【性別】 男性1名 女性2名
【メンバー】CL 吉K SL塩 メンバー藤
【山行形態】 尾根 縦走 沢登り 岩登り 登攀 山スキー スノーシュー
【地点時間】〔記録者〕 藤
8月20日(金)午後札幌出発→夕刻天人峡駐車場(クワウンナイ沢林道入り口向)
8月21日(土)出発5:00→入渓5:30→カウン沢出合い13:15→魚止の滝(幕営)
1.061m
8月22日(日)出発6:40→滝の瀬13丁~滑床遡行~オバーハングの滝9:15→
源頭14:30(幕営)1.652m
8月23日(月)出発4:40→化雲岳縦走路6:30→天沼7:00→ヒサゴ分岐7:40
→化雲岳8:30~9:00→滝見台14:35→天人峡温泉下山15:25
【短信・感想】 藤
20日天人峡Pでテント前泊。翌21日3人で出発、本来4人の予定が1名体調不良で
山行取り止めとなってしまった。何年振りかの重荷(15~16キロ)を背負っての沢歩きは.緊張と不安で一杯だった。荷重がはっきりしない⁈させないのはその重さに精神的にさらにプレッシャーを掛けたくなかったのが本音。
初めての私を中に、前後をこの沢経験者がフォローする状態で遡行開始。
出だしは広い川原歩きもすぐに、垂直壁のへつりに出くわす、これから先こんな壁が
何カ所も出てくるのだろうか。大きな不安がよぎる。
その時CLがこの先には無いと言ってくれた。しかし時に膝上までの渡渉、ほとんどが膝に掛かるくらいの水笠の渡渉を何十回となく繰り返しての遡行。2回ほど歩荷訓練はしていたものの尾根歩きと沢歩きでは勝手が違った。次第にゴーロー帯に入ると足が疲れて、巨岩を渡り歩くのに時間が掛かり始めた上に、足裏に全体重を乗せられず、岩肌に掛けた足が滑る。
テン場に着いたら夕飯材料のイワナ釣りは、やめよう、テントで休みたいと思いながら予定時間に遅れる事45分、テン場魚止の滝に到着。現金なもので重荷をテントに卸すと、早速釣りをはじめる。素人の私が釣り糸を垂れると直ぐに「ひき」を感じ竿を上げると、元気なイワナが掛かってるのに歓喜の雄たけびを上げる。これが入れ食いというらしい。夕飯にたんぱく質をたっぷりお腹に補充して滝の爆音をBGMに就寝。移動距離10.5キロ
22日今日も快晴、朝日が水面に反射してまぶしい。滝を高巻いて間もなく「滝の瀬13丁」滑床のゲートが開いた。足首くらいの水量に浸りながらのんびり・ゆっくり沢の楽しさを味わいながら遡行していく。
川床の藻の上が滑りずらく、むしろ川床直は滑るように感じる。緩やかな上昇傾斜を1.5
キロの距離を歩くと解説本にあったが、林道歩きよりも短く感じる。
「楽しい時」はすぐに過ぎ去ってしまう。
此処を過ぎれば川幅が徐々に狭まり、オバーハングの滝に突き当たり、滝裏に回り水しぶきを浴びる。ここから左手に曲がり、壁を超える為、CLが岩訓練で使用したギアーを使い先に荷揚げし空身で超える。高巻き、笹薮漕ぎ、渡渉を交えながら源頭に上り詰めて行った。入渓して2日目は重荷と沢歩きに慣れたのか緊張がだいぶ柔らいだ。
源頭のテン場はイワイチョウとコザクラソウの花畑、BGMはナキウサギの声、この空間を我々3人だけが享受する贅沢さ、重荷を背負って上がってきたご褒美と受け取る。
23日、実はこの山行を実行する時から、この日は未明から雨が降る予定と分かっていたから1日前倒しで遡行に雨が当たらぬよう山行を早めていた。
予想通り夜半過ぎから雨音を感じ、弱くなったところでテント撤収を開始。予定より1間余り早い出立となった。岩場を過ぎ化雲岳縦走路に出るまでの間はお花畑、ツカザクラ、ウメバチソウ、コザクラソウ、キンバイ、ジムカデ、etc.重荷を背負い合羽を着た体を慰めてくれた。
幸い予想したより雨量は無く、時折ぱらつく程度で化雲岳からの長い下り前半までその天候、その後は南の空が晴れ渡り青空を望むことが出来た。
又、化雲岳を過ぎ緩いアップダウンを超えた処から360°見渡す限り地平線まで続くチングルマのワタスゲ群落を見た。想像するに、お花畑になった時眺めたらどんなに驚嘆するだろうか。
その後は2キロに亘る木道を歩き、ひたすら下った。長い道程で泥濘を超えて、急こう配のジグザグ道を曲がり、出発から10時間45分距離で16.6キロを歩き、終着天人峡温泉に到着。この行程CLが前年歩いて沢の楽しさを十分味わえるようテン場の位置、そして初心者にも余裕を持って歩けるよう時間配分の計画を立て頂いた。初日、よれよれに疲れた体が元気を取り戻すアトラクションを設定、その後も花を観賞する時間もあり、長い下りも元気に降りることが出来た。
本当に楽しくケガもなく山行を〆括れ、長距離運転と共に感謝々です。
SLには手早い調理でおいしい唐揚げをごちそうになり、又、遡行は後ろに付いてもらい安心して歩き通せました。
両名の方本当にありがとうございました。
【ヒヤリハット】
渡渉で足をすくわれ流されたが浅瀬で自力起立
今回沢で会ったのは、3人グループ1組のみ。カウン沢出合い、だいぶ手前で追い越され
たが、テン泊の位置を聞いて確認。沢沿いテン場は4人用テント1張りぎりぎりが多
く、予定した位置にかち合えば泊まれない事態も発生しかねず、確認は重要とCL。