【山名・コース】積丹岳 (1,255m) 北尾根コース
【期間】 2022年3月13日 【天候】晴天
【形態】 A・ (C) ・ P ・ 他
【性別】 男性 3名、女3名
【メンバー】 CL二H(理),SL二H(輝),古T ,藤T ,塩I 佐T(智)
【山行形態】 尾根 縦走 沢登り 岩登り 登攀 (山スキー)
【地点時間】〔記録者〕 佐T(智)
登山口8:00 → 頂上13:05-13:25 登山口16:40
【短信・感想】 佐T(智)
今シーズン、長い距離のスキー山行に参加出来ておらず少し不安だったが積丹岳の山行に参加させてもらう。
ルートは北尾根コースで距離は夏道コースに比べて短いが地図を見ると急登もありそうだ。
計画では国道229号線を野塚の丸山を越えて直ぐの作業道を進み尾根に取り付くところを、自分の誤った誘導で一つ手前の作業道に入ってしまった。
地図を確認すると、誤って入った尾根からも計画の北尾根に合流できるとの判断で引き返さずに伊佐内川側からアプローチする計画に変更する。
除雪されているドン突きの浄水場まで車で入り駐車、スキーの準備をして8:00に行動を開始する。
しばらく川沿いに進みC916mをターゲットにコンパスを切り緩やかな尾根に向かって高度を上げて行く。
C500mまで上がってくると尾根筋もハッキリしてきて前方に積丹岳の山頂を確認することが出来る。
C550mあたりから雪面がカリカリになってくる。
CLの指示でC610mからスキーアイゼンを装着する。
初めてスキーアイゼンを装着してのハイクアップだが、まずまず順調に進むが尾根筋は徐々に急斜面になる。
他のメンバーのアイゼンは、しっかり雪面を捉えているようで順調に進むのに対して自分のアイゼンは刃が短いのか板を山側に向けると上手く噛まずズリズリ滑り落ちてしまう。
仕方なく板を水平に向けて二の字で少しずつ進む。
二の字でも気を抜くと滑り落ちそうになるので緊張しながら進む。
ハァハァ喘ぎ喘ぎ進み、他のメンバーに遅れをとりつつも何とか登り終えてホッとする。
自分にとってここが今日の核心部だった。
登ってきたトレースを振り返ると絶景の積丹ブルーが広がっていた。
C750mまで来ると森林限界なのか立木は無くなり眺望が開ける。
今日は風も無く最高の天気、スカイラインも見えてき「あれが余別かな」など言いながら気持ち良く標高を上げて行く。
尾根に上がりたいが行く手を這松が阻む。
C916mの手前に来た時点で時刻は11時を過ぎていた。
カリカリでスキーを楽しめる雪質ではないし、この場所からでも十分満足できる眺望はある。
ここで撤退してもいいのじゃないかという空気が流れる中でCLから「こんな風が無い好天は珍しい、頑張りましょう!」という言葉が掛けられ、よし行こう!と一同奮起する。
尾根には上がらず這松を縫うように輝男さんが絶妙なルーファイでC916mを巻くように進み高度を上げて行く。
這松帯を抜けC950mで尾根に上がる。
尾根に上がると這松は消えて今までの苦労が嘘のように歩きやすくなる。
ギラギラの日差しを浴びながら山頂に向かって一踏ん張りする。
計画より1時間20分遅れの13:05、やっと山頂に到着する。
頑張った甲斐があり山頂からは360°パノラマの素晴らしい眺望が広がっていた。
積丹岳は個人的には夏尾根で一度登頂しているが、その時はガスで余別岳は見えなかったが今日はくっきり見える。
記念に集合写真を撮る、達成感からかみんなの顔が輝いている。
下山に入るが、カリカリなのでシールを付けたまま下る。
下山時も這松とカリカリの斜面に悩まされながら慎重に下る。
帰路はC916mまで尾根伝いに下るのだが西側は這松帯、東側は急斜面で切れ落ちているので慎重に滑り降りる為に時間がかかる。
C916mを越えてから西側の這松に入る。
這松帯は上りより下りが厄介で、みんな苦戦しながら下る。
苦労して這松帯を抜けシールを外す。
やっと這松帯を抜けたかと思ったら帰りの尾根に向かうルートが急で滑り降りるのが厳しい。
古Tさんが安全にトラバースできるポイントを見つけてくれて、無事登山口側の尾根に渡る。
カリカリが終わって樹林帯に入っても滑りづらい雪と疲れが足にきて滑走に入っても時間が掛かった。
疲労困憊で登山口に着いたのが16:40、なんとか明るいうちに下山出来た。
今回の山行は初っ端から想定外のスタートであったり、雪のコンディションや地形的な部分で厳しい山行だったが、それを上手くリカバリーする先輩たちの経験値と的確な判断で不安を抱くことなく無事下山出来た。
自分のスキーでの経験値も上がり、大変勉強になる山行となった。
【ヒヤリハット】
特になし。